地域連携営業の見える化とは、訪問という現場の活動を「活動量」「地域の反応」「地域への定着」の3つの層に分けて記録し、契約数に表れる前の途中経過まで、数字と言葉で追えるようにすることです。THRIVEでは、3つめの「地域への定着」を測る指標として、独自のRPI(地域浸透指数)を使っています。
なぜ地域連携営業は「見えにくい」のか
地域連携営業の成果は、最終的には契約や紹介として現れます。しかし、そこに至るまでには「知ってもらう → 理解される → 必要なときに思い出される」という段階を必ず通ります。契約数だけを見ていると、この途中経過が見えません。
とくに地方展開では、訪問が現地で行われるため、本部から現場の様子が見えにくくなります。訪問件数だけを報告されても、相手がどこまで理解したのか、次に何をすべきかは分かりません。
地域連携営業そのものの定義は「地域連携営業とは」をご覧ください。
見える化の3つの層
THRIVEでは、地域連携営業の見える化を、次の3つの層に分けて考えます。
| 層 | 見るもの | 記録の例 |
|---|---|---|
| ① 活動量 (やったこと) | どこを、いつ、どのくらい訪問したか。 | 訪問先、実施日、面談・不在等の活動状況、訪問件数。 |
| ② 地域の反応 (返ってきたこと) | 相手がどう受け止めたか。 | 理解度、照会、再訪希望、紹介候補、関係機関から得たコメントや傾向。 |
| ③ 地域への定着 (残ったこと) | 地域のキーマンの記憶にどれだけ定着したか。 | RPI(地域浸透指数)。 |
この3つは、どれか1つでは足りません。活動量だけでは質が分からず、反応だけでは地域全体への広がりが分かりません。定着まで見て初めて、「契約が出る前の積み上げ」が確認できます。
3つの層をつなぐのがRPI
RPI(Regional Penetration Index/地域浸透指数)は、地域のキーマンの記憶にどれだけ定着したかを100点満点で表す、株式会社メディケアプロモーション独自の指標です。5つの指標で構成され、3つの層とは次のように対応づけて読めます(当サイトでの整理です)。
| RPIの指標 | 配点 | 主に対応する層 |
|---|---|---|
| 接触密度 | 25点 | 活動量(キーマンと、どれだけ厚く会えているか) |
| テリトリー | 15点 | 活動量(対象機関のうち、一度でも訪問できた割合) |
| 周知度 | 20点 | 地域の反応(相手の理解の深さ) |
| 想起率 | 30点 | 地域への定着(利用イメージが湧く・紹介したレベルまで進んだ割合) |
| 継続性 | 10点 | 積み上げ(理解が進んだキーマンを、途切れずに増やせているか) |
配点は公開していますが、具体的な計算式や細かな重み付けは非公開です。指標の定義や読み方は「RPI(地域浸透指数)とは」で解説しています。
見える化を始める5つのステップ
- 見たい結果を決める:契約数だけでなく、「知ってもらう」「理解される」「必要なときに思い出される」のどこまでを追うかを決めます。
- 訪問先とエリアを決める:重点機関(居宅介護支援事業所、病院の地域連携室、相談支援事業所、薬局など)と、担当エリアの対象機関を一覧にします。
- 記録項目を揃える:訪問先、実施日、面談・不在などの活動状況、相手の反応を、誰が訪問しても同じ項目で記録します。
- 反応の段階を共通の物差しにする:「未認知」「名前認知」「内容理解」「利用イメージあり」「紹介実績あり」のように、理解の深さを段階で記録します。
- 月次で推移を見て、次の施策に反映する:点数や件数の単月の高低ではなく、前月比や数か月の推移(傾き)を見て、訪問先や伝え方を見直します。
ここで使う「反応の段階」は、RPIの周知度の5段階(0:未認知、1:名前認知、2:内容理解、3:利用イメージあり、4:紹介実績あり)と同じ考え方です。自社で記録する場合も、段階を決めて、全員が同じ基準で付けることが大切です。
見える化で気をつけたいこと
- 件数だけを目標にしない:件数を追うほど、1回あたりの訪問が浅くなるおそれがあります。件数は活動量の指標として、反応や定着とあわせて見ます。
- 点数より「傾き」を見る:地域浸透は、すぐに数字が跳ねる性質のものではありません。前月比や数か月の推移で見ます。
- 他社との比較に使わない:対象機関の数や、キーマンの数は、業種や地域ごとに異なります。自社の推移として活用します。
- 売上や入居率とは別物と考える:RPIは入居率や売上を直接示す指標ではありません。契約の手前にある、地域での認知・理解・想起の進み具合を見るものです。
外部に委託する場合の見える化
地域連携営業を外部に委託する場合は、何が、どの頻度で、どの形式で共有されるのかを、あらかじめ確認しておくことが重要です。THRIVEでは、訪問先・実施日・面談や不在などの活動状況、理解度・照会・再訪希望などの地域の反応、関係機関から得た地域の声に、RPIを合わせて、月次で本部へ共有します。サービス内での位置づけは「RPI・レポート」をご覧ください。
委託の進め方は「介護・福祉法人の地域連携営業を外部委託する」で整理しています。
よくある質問
- 地域連携営業の見える化とは何ですか?
- 訪問による地域連携の活動を、活動量・地域の反応・地域への定着の3つの層に分けて記録し、契約数に表れる前の途中経過まで追えるようにすることです。
- 訪問件数だけで成果は分かりませんか?
- 訪問件数は活動量を示しますが、相手がどこまで理解したか、必要なときに思い出してもらえる状態かまでは分かりません。件数に加えて、地域の反応と定着も合わせて見ます。
- 何を記録すればよいですか?
- 最低限、訪問先、実施日、面談・不在などの活動状況、相手の理解度や照会・再訪希望などの反応を、毎回同じ項目で記録します。記録の様式を揃えることが、見える化の出発点です。
- 見える化は自社だけでもできますか?
- できます。見たい結果を決め、訪問先の一覧と記録項目を揃え、反応の段階を共通の物差しにして、月次で推移を見る、という手順で始められます。THRIVEでは、訪問先・反応・地域の声にRPIを合わせて、月次レポートで共有しています。
- RPIは見える化のすべてですか?
- いいえ。RPIは3つの層のうち、地域のキーマンの記憶への定着を数値化する指標です。活動量や地域の反応の記録とあわせて見ることで、地域連携営業の全体像が分かります。