訪問医療・在宅医療

2026年度診療報酬改定と在宅医療の地域連携――地方展開時に本部が見落としやすい「地域差」

監修:株式会社メディケアプロモーション|最終更新日:2026年9月21日

2026年度診療報酬改定が示した、在宅医療・訪問看護の「質と効率性」へのシフト

2026年度診療報酬改定(2026年4月1日施行)では、在宅医療・訪問看護の領域で複数の新設項目が設けられた。医療コンサルティング会社メディヴァの分析によれば、支援ニーズの高い精神科訪問看護の利用者を受け入れ、24時間対応体制や関係機関との連携体制を整備しているステーションを対象とした「機能強化型訪問看護管理療養費4」(9,030円)が新設されたほか、地域で積極的な役割を担う医療機関向けの「在宅医療充実体制加算」(単一建物患者1人の場合800点)、医師と薬剤師が同時訪問した場合に算定できる「訪問診療薬剤師同時指導料」(300点)が新設された。また、在宅時医学総合管理料等では、訪問患者のうち重症患者の割合が20%以上であることが算定要件に加わっている。

これらの改定に共通するのは、訪問件数という「量」ではなく、24時間対応体制や連携体制、重症患者の受け入れ実績といった「体制の質」を評価する方向への転換である。

地方都市では何が起きるか

この転換は、都市部と地方都市とで異なる形で現れやすい。24時間対応体制や複数職種との連携体制の整備状況、重症患者を受け入れられる病院・診療所との連携経路の有無は、地域の医療資源の密度によって大きく異なる。都市部であれば近隣の急性期病院・地域包括支援センター・居宅介護支援事業所との連携経路が既に構築されているケースが多い一方、新規に進出する地方都市では、こうした連携経路をゼロから構築する必要がある。

結果として、同じ改定内容であっても、「機能強化型訪問看護管理療養費4を算定できる体制を組めるかどうか」「重症患者20%要件を満たせる紹介構造があるかどうか」は、進出先の地域ごとに条件が異なることになる。

本部だけでは把握しにくいこと

本部が改定内容そのものを把握することと、進出予定地域でその改定に対応できる体制を実際に組めるかどうかは、別の問題である。特に次のような情報は、地域の関係者と接点を持たなければ本部だけでは分かりにくい。

  • 地域の病院の地域医療連携室(MSW)が、重症患者をどの程度、地域の訪問看護・在宅医療機関へつないでいるか
  • 地域包括支援センターや居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)が、新規参入事業者をどのように認知し、紹介先候補として扱うか
  • 近隣の医療機関・薬局との同時訪問体制を組める余地があるか
改定内容そのものの理解と、地域での実行可能性の見立ては、別の作業だと考えられる。前者は制度資料を読めば足りるが、後者は現地の関係者に直接確認しなければ精度が上がりにくい。

現地で確認すべき情報

新規開設・多拠点展開を検討する法人が、開設前後に現地で確認すべき情報としては、次のようなものが挙げられる。

  • 病院の地域医療連携室(MSW)が、在宅医療・訪問看護への紹介をどの程度の頻度・条件で行っているか
  • 地域包括支援センター・居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)が、重症患者や精神科訪問看護の利用者について、どの事業者に相談する習慣があるか
  • 相談支援事業所(相談支援専門員)が、障がい福祉サービスとの接続をどう認識しているか
  • 近隣薬局との同時訪問・情報連携の実務上の余地

開設前後の地域連携で何をするか

これらの情報は、開設前の一度の訪問で完結するものではない。開設前には対象地域の関係機関を回り、クライアントの紹介資料を用いて事業内容と受入体制を説明し、地域の反応や紹介経路の実態を確認する。開設後も定例的に訪問を継続し、地域の反応の変化や新たな連携先候補の有無を本部へ共有し続けることが必要になる。

地域連携営業BPOが担える部分

THRIVEは、こうした開設前後の地域連携活動を、クライアントに代わって現地で実行するBPOである。地域の病院地域医療連携室、地域包括支援センター、居宅介護支援事業所、相談支援事業所、薬局等への訪問を通じて、クライアントの情報を届けるとともに、地域ごとの紹介構造や受入体制に関する情報を収集し、本部へ共有する。全国一律の営業手法ではなく、全国共通の事業方針に、地域ごとの医療介護構造・地域ごとの課題・地域ごとの現地活動を重ね合わせる形で、開設前後の地域連携を支援する。

地域での認知の進み具合は、独自指標「RPI(地域浸透指数)」で月次に追跡し、訪問先・反応・地域の声とあわせて本部へ共有している(「RPI(地域浸透指数)とは」)。

地方展開の、次の一歩を。

開設予定地域や拠点数に合わせて、地域連携営業の実働体制をご提案します。